平成22年度 問13

宅建過去問徹底攻略


建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 専有部分が数人の共有に属するときは、規約で別段の定めをすることにより、共有者は議決権を行使すべき者を2人まで定めることが出きる。

2 規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しては、その効力を生じない。

3 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、規約で別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる。

4 集会において、管理者の選任を行う場合、規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。


 正解 4

1 × 議決権を行使すべき者を1人定める。例えば、夫婦でマンションを共有している場合、夫か妻のどちらかを議決権を行使すべき者として、総会の前にあらかじめ理事長に届出ることになる(標準管理規約による例)。

2 × 規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、効力を生じる。なお「特定承継人」とは典型的には買主すなわち新たに区分所有者になった者である。

3 × 専有部分とその専有部分に係る敷地利用権は、原則として、分離処分できない。例外として、規約で分離処分可能の定めがあるときはできる。本肢は、原則・例外が逆になっている。

4 ○ 管理者の選任は、いわゆる普通決議事項なので、本肢のとおり「区分所有者及び議決権の各過半数で決する」ことになる。


【関連】
区分所有建物及びその敷地、代表的にはマンションというものは、専有部分・共用部分・敷地利用権のワンセット、三位一体である。
建物と土地は別個の不動産であるから、専有部分(建物)と敷地利用権(土地)については『原則』分離処分禁止となっている。
一方、同じ建物の中である、専有部分と共用部分は管理所有の場合を除き、規約によっても分離処分できない。

ページのトップへ戻る