農地法（以下この問において「法」という。）に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
１ 相続により農地を取得する場合は、法第３条第１項の許可を要しないが、遺産の分割により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。
２ 競売により市街化調整区域内にある農地を取得する場合は、法第３条第１項又は法第５条第１項の許可を受ける必要はない。
３ 農業者が、自らの養畜の事業のための畜舎を建設する目的で、市街化調整区域内にある150平方メートルの農地を購入する場合は、第５条第１項の許可を受ける必要がある。
４ 市街化区域内にある農地を取得して住宅を建設する場合は、工事完了後遅滞なく農業委員会に届け出れば、法第５条第１項の許可を受ける必要はない。
正解 3
１ × 相続はそもそも権利移動にあたらないので前半は正しい。遺産分割は、権利移動にはあたるはずであるが、適用除外とされているので後半が誤り。なお、相続・遺産分割・時効取得の場合には、遅滞なく農業委員会への届出が要ることも憶えておこう。
２ × 競売も権利移動にあたり許可が要る。 国土法の届出で競売の場合には適用除外なのと混同しないように。
３ ○ そのとおり、転用目的の権利移動である。 ４条の転用の例外（２a未満を農業用施設に転用、農業委員会への届出で足る）との混乱をねらった出題か。
４ × 「工事完了後遅滞なく」ではなく、あらかじめ。
