建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
１ 鉄筋コンクリート構造の中性化は、構造体の耐久性や寿命に影響しない。
２ 木造建物の寿命は、木材の乾燥状態や防虫対策などの影響を受ける。
３ 鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さとは、鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法をいう。
４ 鉄骨構造は、不燃構造であるが、加熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。
正解 1
１ × もっとも不適当。もともとコンクリートはアルカリ性であり、これが内部の鉄骨や鉄筋の腐食を防いでいる。これが中性化すると錆びやすくなり、その結果、耐久性や寿命に影響する。なお、コンクリートそれ自体の強度が低下するというより、錆びることで鉄筋コンクリート全体としての強度が低下する。
２ ○ そのとおり。
３ ○ そのとおり。１で述べたとおり、鉄を錆から守るために一定のかぶり厚さが必要なわけ。
４ ○ そのとおり。意外と鉄は熱に弱く、700～800度（タバコの温度）程度で、強度は半減する。
【参照】鉄とコンクリート
