権利の一部が他人に属する場合における売主の担保責任
第五百六十三条 売買の目的である権利の一部が他人に属することにより、売主がこれを買主に移転することができないときは、買主は、その不足する部分の割合に応じて代金の減額を請求することができる。
2 前項の場合において、残存する部分のみであれば買主がこれを買い受けなかったときは、善意の買主は、契約の解除をすることができる。
3 代金減額の請求又は契約の解除は、善意の買主が損害賠償の請求をすることを妨げない。
第五百六十四条 前条の規定による権利は、買主が善意であったときは事実を知った時から、悪意であったときは契約の時から、それぞれ一年以内に行使しなければならない。
解説
いわゆる一部他人物売買で、
善意の買主は、契約の目的が達成できないときは解除できる。また代金減額請求できる。これらとあわせて損害賠償請求もできる。
悪意の買主は、代金減額請求のみできる。
行使できるのは、知ってから1年間。悪意の場合は最初から知っているので、契約のときから1年間。