平成22年度 問1

宅建過去問徹底攻略


制限行為能力者に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 土地を売却すると、土地の管理義務を免れることになるので、婚姻していない未成年者が土地を売却するに当たっては、その法定代理人の同意は必要でない。

2 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却するためには 家庭裁判所の許可が必要である。

3 被保佐人については、不動産を売却する場合だけでなく、日用品を購入する場合も保佐人の同意が必要である。

4 被補助人が法律行為を行うためには、常に補助人の同意が必要である。


 正解 2

1 × 同意が必要
同意がいらない(未成年者が単独で有効にできる)のは、
 a. 負担付きでない贈与・債務の免除を受ける場合
 b. 処分を許された財産の処分
 c. 一定の営業を許された場合のその営業に関する行為

2 ○ その通り。消去法でこれが残り、「おじいちゃん(成年被後見人)の家が、お金に目のくらんだ息子(成年後見人)に勝手に売られたら困るだろうなぁ」と想像できればよい。

3 × 同意は不要。被保佐人の場合、重要な財産行為(民法13条で掲げられた行為)については、保佐人の同意が必要。そもそも「日用品を購入する」という成年被後見人ですら単独でできる行為に同意がいるわけがない、と考えればよい。

4 × 「常に」が間違い。被補助人の場合、同意が必要なのは、補助開始審判で決められた行為(上記の重要な財産行為のうちから選択して決める)だけである。

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