民法第104条~第107条

民法重要条文と判例 -宅建過去問徹底攻略

復代理


(任意代理人による復代理人の選任)
第百四条 委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。

(復代理人を選任した代理人の責任)
第百五条 代理人は、前条の規定により復代理人を選任したときは、その選任及び監督について、本人に対してその責任を負う。

2 代理人は、本人の指名に従って復代理人を選任したときは、前項の責任を負わない。ただし、その代理人が、復代理人が不適任又は不誠実であることを知りながら、その旨を本人に通知し又は復代理人を解任することを怠ったときは、この限りでない。

(法定代理人による復代理人の選任)
第百六条 法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、前条第一項の責任のみを負う。

(復代理人の権限等)
第百七条 復代理人は、その権限内の行為について、本人を代表する。

2 復代理人は、本人及び第三者に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負う。

 解説 

任意代理人は、本人の許諾か、やむを得ない事情が要る。一方、法定代理人は自由に復代理人を選任できる。

復代理人は、代理人の代理人ではなく、直接に本人の代理人である。

復代理権は、代理人の代理権に基礎を置くから、その範囲を超えることはできないし、代理権が消滅すると復代理権も消滅する。また、復代理人を選任しても代理人は代理権を失わない。

「やむを得ない事情」の例としては、急病とか本人の所在不明で連絡が取れないなど。

105条や106条はやや細かいところだが、ほぼ条文どおりに聞かれるので、押さえておこう。復代理人がなにかやらかしたとき、代理人の責任はどうなるか。

任意代理法定代理
原則選任・監督を怠ったとき責任を負う過失がなくても責任を負う
例外本人の指名の場合、復代理人の不適任・不誠実を知りながら本人に通知や解任をしなかったとき責任を負うやむを得ない事由がある場合には、選任・監督を怠ったとき責任を負う

H12問1

H13問8

H19問2

H21問2

H24問2


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