民法第249条、第250条

民法重要条文と判例 -宅建過去問徹底攻略

共有物の使用、持分割合の推定


(共有物の使用)
第二百四十九条 各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。


(共有持分の割合の推定)
第二百五十条 各共有者の持分は、相等しいものと推定する。

 解説 

使用とのみあるが、収益についても同様である。

持分は各共有者が自由に処分できる。

【判例】 協議に基づかず、現に共有物を独占する共有者に対して、他の共有者は当然には共有物の引渡しを請求できない。
相手も持分権があるので、自分に渡せとは当然には言えないわけ。独占の差止め請求するとか、不法行為による損害賠償請求するか、いっそ分割請求するかとかになると思う。


【関連】
この249条と区分所有法の規定を見比べると面白い。
区分所有法第13条(共用部分の使用) 各共有者は、共用部分をその用方に従つて使用することができる。

共用部分とは、たとえばマンションの廊下、階段、エレベーターとかであり、区分所有者の共有に属するわけだが、ここで民法の規定でいくと、「持分に応じた」となって、「はい今月はもうエレベーターには乗れませんよ」といったことが起こりうる。それでは困るので区分所有法では「用方に従つて」というふうにしている。


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